ジョリビーはフィリピン最大のファストフードチェーンであり、世界各地に展開しています。もはやフィリピン名物となったジョリビー社は、どのような業績を上げたのでしょうか?
このブログ記事では、ジョリビーの2022年の財務報告書をもとに、同社の業績を解説します。
略称はJFC(Jollibee Foods Corporation – ジョリビー・フーズ・コーポレーション)
ジョリビー社 2022年の財務成績 – 売上高・営業利益・純利益ともに増加
2022年、ジョリビーは売上高が前年比38.21%増の2,175億ペソ、営業利益が前年比58.4%増の99億ペソ、純利益が前年比33.38%増の73億ペソという2桁増益となる好成績を収めました。
これは、Milkshop International(Milksha)社の買収、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックからの回復にともなう規制緩和による移動の増加、デリバリー領域の堅調、そしてコスト削減などの戦略的な取り組みが功を奏した結果です。
費用増加するも売上総利益率上昇
ジョリビーは2022年に費用も増加させましたが、売上総利益率は前年より31.76%改善し、0.05%となりました。
ジョリビーの最高財務責任者であるRichard Shin(リチャード・シン)は、「店舗コストと製造コストを売上高の2.6%、営業費用を0.2%削減したことにより、営業レバレッジをかけることができた」と述べています。
資産と負債の状況
2022年末時点でジョリビーの総資産は2,334億ペソ(前年末比10.70%増)、流動資産は748億ペソ(前年末比14.50%増)、総負債は1,524億ペソ(前年末比11.59%増)、流動負債は614億ペソ(前年末比34.13%増)となりました。
これは、現金や在庫などの流動資産の増加や、店舗や設備などの固定資産の拡充によるものです。
2023年の展望 – 600店舗開店と最大190億ペソの投資計画
ジョリビーは、3月16日(木)の証券取引所への提出資料で、2023年に600店舗を開店し、最大190億ペソを設備投資する計画を発表しました。
2022年に542店舗を開店し、売上高や利益を大幅に伸ばしたことに続くものです。
ジョリビーのCEO:Ernesto Tanmantion(エルネスト・タンマンティオン)は、「2023年もマクロ経済的な課題が続くと見込んでいるが、成長戦略を維持する」と述べました。
ジョリビー社の今後の戦略と課題
ジョリビーは2022年に売上高、営業利益、純利益ともに前年を大幅に上回る成績を達成しました。パンデミックからの回復や事業拡大などの戦略的な取り組みが奏功したことを示しています。
今後は、コスト管理やキャッシュフロー改善などの収益性に注力するとともに、直営店やフランチャイズ店のオープンを中心に、新規市場や新商品への投資を継続することがポイントとなりそうです。
参考:
https://edge.pse.com.ph/companyPage/financial_reports_view.do?cmpy_id=86
https://malaya.com.ph/news_business/jollibee-readies-p19b-capex/
https://vulcanpost.com/768281/jollibee-buys-51-per-cent-of-milksha/