文化

押さえておきたいフィリピン版ハロウィンの伝統6選

2022年10月9日

フィリピンのハロウィン文化

https://rove.me/pt/to/philippines/halloween

ブリッツ

マニラを拠点とするコンテンツライター。各種キャンペーン、セミナー/ウェブセミナー、学術調査、ドキュメンタリー分析などに携わったりして、自らの経験を深めています。家にこもってはいるものの、映画や本を通していつも違う世界に入り浸ってます。

ハロウィンと聞くと、多くの場合、好きな人物やあらゆるものに仮装して、”トリック・オア・トリート?”と尋ねる夜を思い浮かべます。

カボチャがあちこちで見られ、キャンディーがあふれるのもこの時期です。ただ、そのように考えている人は、フィリピン人版のハロウィンの伝統的な祝い方に驚くかもしれません。

フィリピンではハロウィンをどう祝う?

フィリピンにおいて、長く続くお祝いはクリスマスだけではありません。

さらに言えば、フィリピンのハロウィンの楽しみ方は、ただ単に暗く不気味になったり、派手な衣装を着てお菓子をもらったり、怖い話を再現したりするだけでもありません。

フィリピンのハロウィンの風習を時系列で紹介

フィリピンのハロウィーンは通常1週間かそれ以上続きますが、この期間にはすでに準備期間も含まれています。

フィリピンにおけるハロウィーンには深い意味があり、スペイン語で “honrar “を語源とするUndasの1週間の祭典の前祝いの役割を果たします。フィリピン人がカソリック教会の聖人を称える季節であることからです。その翌日には、フィリピン人は亡くなった親族を称える「万霊節」を行うのです。

10月31日の1週間前~数日前

この季節の準備が始まる10月の最終日の1週間から数日前から掃除が始まります。故人のお墓や霊廟が汚れていないことを確認するために、この時期から墓地を訪れる人がいます。この時期になると、お墓や霊廟のペンキ塗りやタイル張りが行われます。これは10月31日のお墓参りに向けての準備なのです。

フィリピン人の多くは、故郷からマニラに移住することで運気が上がって、より良い生活ができると信じているので、毎年この不気味な季節になると、マニラの人口の大半がそれぞれの故郷に帰っていきます。

画像引用:https://twitter.com/JohnsonManabat/status/593559689146667008/photo/1

故人を偲ぶために帰省するのは、すでにこの国の風物詩として会社から許可されています。この時期、空港やバスターミナルそして船までが帰省客で混み合うことが当たり前となっています。

10月31日の夜

ハロウィンの夜、フィリピン人は墓地に持っていくものを買うのにいつも大忙しです。キャンドルや花、ピクニック用品などです。(なぜピクニック用品が含まれるのかは、続きを読んでのお楽しみ)。 

11月1日

次の日、フィリピン人は墓地やメモリアルパークを訪れ、亡くなった親族のために花を供え、ろうそくを灯し、弔いをします。このとき、墓地は非常に混雑し、警察官などが周辺をパトロールする姿も見られます。また、墓地付近の道路は大渋滞が予想されます。

11月2日

11月1日に墓地の混雑に耐えられなかった人たちは、その翌日から亡き親族を訪ねます。この日も混雑と騒がしさは変わりませんが、11月1日ほどではありません。また、地方都市に住んでいる人は、翌日から仕事をするために故郷に戻りはじめます。

フィリピンの人々は、それぞれの故郷に帰ったり親戚を訪ねたりする以外にも、さまざまな方法でハロウィンの休暇を過ごします。例えば、フィリピンで最も有名なバギオ市にあるお化け屋敷を訪れるなどです。

また、バランガイの仮装コンテストも開催され、優勝者が発表される前には参加者が近所を練り歩きます。最後に、フィリピン人のお化けシーズンには、人気テレビ番組雑誌『Kapuso Mo, Jessica Soho』の特別エピソードが欠かせません。

フィリピンのハロウィン文化

上記がフィリピン人のハロウィンの祝い方です。しかし、他にも知っておくべき伝統がいくつかあります。

家族との再開

画像引用:https://www.oleia.net/filipinos-celebrate-saints-day-souls-day/

多くのフィリピン人家族は、年間を通じていつもは別々に暮らしており、ある人は別の都市で、またある人は海外で働いているため、ほとんど顔を合わせることがありません。

帰省するにも交通費がかさむので、ハロウィンのような特別な日や季節にしか帰省できない人もいます。 

このような背景から、フィリピンでのハロウィンはとてもにぎやかで、家族の団欒や絆を深める時間にもなっているのです。

墓地でのキャンプ

画像引用:https://perajet.ph/smart-cash-blog/family-tradition-how-filipinos-celebrate-undas/

奇妙に見えるかもしれませんが、フィリピンではこのようなことが行われます。特に公共の墓地では、不気味さはまったくなく、むしろとても華やかな雰囲気です。

人々は、ある人物の誕生日を祝うかのように食べ物やお菓子を持ち寄り、大切な人たちと一緒に笑い合い、話をするのです。

墓地ではアルコールが禁止されているため、人々は亡くなった方との思い出話に花を咲かせるのが一般的です。

Atang – アタン

画像引用:https://filamvoicemaui.com/atang-filipino-superstitions/

アタンとはフィリピンの言葉で「供養」を意味し、この不気味な季節には、家族の中で生きている人たちだけでなく、亡くなった人たちも一緒にご馳走を食べます。フィリピン人、特に年長者は、亡くなった人に「マグ・アタン」つまり「供養」することを決して忘れないのです。

故人の好きだった料理を皿いっぱいに盛って墓前に置いたり、もし生きている家族が墓参りに行けなかった場合は、自宅の祭壇に置いたりすることでこれを実現します。

故人が生きている人に対して拗ねないようにするために行われるのです。

Pangangaluluwa – パンガンガルルワ

「Pangangaluwa(パンガンガルルワ)」とは、フィリピンの言葉で、”魂 “や “精神 “を意味する “kaluluwa(カルルワ) “を語源とする言葉です。「パンガンガルルワ」とは、11月1日に行われるフィリピンの伝統行事で、地域の家々を回って歌を歌い、托鉢や祈祷をお願いするものです。 

これは大道の行進に似ていますが、悲しいことに、この集団は煉獄に閉じ込められた魂が、生者の祈りによってようやく天国へ行けるよう助けを求めていることを表しています。かつては全国的に行われていたのですが、現在はほとんど地方に限ってみられます。

玄関先でキャンドルを灯す

前述したように、この国の都市で慌ただしく暮らす人々の多くは、フィリピンのさまざまな地方出身者です。 

仕事や学業の都合で都会に住むようになり、ハロウィンなどの季節になると、故郷に戻って供養することができなかった人たちは、玄関先でキャンドルを灯し、故人を偲ぶという独自の方法で敬意を払っているのです。

そう、フィリピン人は玄関や庭先にかぼちゃのランタンや骸骨を飾る代わりにキャンドルを灯し、そのキャンドルが故人をあの世に導いてくれると信じているのです。

まとめ

フィリピンのハロウィーンの伝統は、他の多くの国で見られる一般的なトリック・オア・トリート(お菓子をくれなきゃいたずらするぞ)とは異なります。

これらの伝統は、死と生さえも切り離すことができないほど強く密接な”フィリピンの家族文化“に焦点を当てているのです。

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ブリッツ

マニラを拠点とするコンテンツライター。各種キャンペーン、セミナー/ウェブセミナー、学術調査、ドキュメンタリー分析などに携わったりして、自らの経験を深めています。家にこもってはいるものの、映画や本を通していつも違う世界に入り浸ってます。

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